東京高等裁判所 昭和62年(ネ)280号 判決
控訴人は、前記債務名義によって収去されるべき対象物とされる建物について自己の所有権を主張するのみであって、その敷地の所有権者である被控訴人両名に対抗し得る土地占有権原を控訴人が有することについて何ら主張立証しないのであるから、右被控訴人両名から訴外酒井宏侑に対する建物収去土地明渡請求を妨げることはできず、そうすると、右請求を本案とする建物処分禁止仮処分命令及びこれを原因とする仮処分登記を甘受するほかなく、また、右請求を認容した確定判決に基づく被控訴人両名の強制執行に対し第三者異議の訴えを提起し得る余地もない。したがって、控訴人の請求は、そもそもその主張自体において理由がない。
(賀集 安國 伊藤)